熊野灘に面して暮らす人びとは「海の彼方から善きもの、貴きものがやってくる」と信じてきた。
売価 | 2,200円 |
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在庫数 | 在庫あり |
カテゴリ | 書籍 |
商品コード | 892311147 |
熊野灘に面して暮らす人びとは 「海の彼方から善きもの、貴きものがやってくる」 と信じてきた。 それは沖を流れる黒潮が南から運んでくる恩恵であった。 本書は、著者が「熊野新聞」に2012年1月から同年10月まで毎週1回、計40回続けた「イザナミの王国 熊野」と題する連載をまとめ、一部加筆したものです。 【目 次】 I南海 プロローグ-常世への憧れ 影が薄いイザナキ 女神の死が豊穣を生む ハイヌウェレ神話 イモから五穀の神話へ 火は女性の中にあった II地母神 母から子へ命のリレー 独自の神格「結早玉」 淡路の神話が宮廷へ 異なる二神の性格 母神には海辺が似合う III有馬 『いほぬし』と花の窟 旅日記の描写の変遷 藩主の碑は語る 産田社の白石 稲作の祈りが鎮魂祭に 本宮の「挑花」に注目 神話の里を散策 IV河口の神 勘文が残した縁起 縁起に混在する古伝承 新来の神に新たな名前 洪水を防ぐ祈り 寄り来る神迎える祭り 速玉と黒潮を繋ぐもの 激しい昇格レース V大斎原 中洲の神の心象 社殿の変遷は語る 神と仏の角逐 坐禅から家津御子神へ 出雲の神名が影響 ケツミコとスサノヲ VI大滝 滝本から始まった祭祀 女神を受容する土壌 那智に移った中心軸 VII痕跡 宣長と産田社の絆 那智山にわたる有馬の歌 産田社を尊ぶ本宮 花の窟からイザナミ迎える 今の地名たどった行列 我がものにしたい神 エピローグ-私からの応援歌 【発行】方丈堂出版 【発売】オクターブ 【頁数】207頁 桐村英一郎(きりむら・えいいちろう) 昭和19年(1944)生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。同43年、朝日新聞社入社。ロンドン駐在、名古屋本社経済部次長、大阪本社経済部長、東京本社経済部長、論説副主幹を歴任。 平成16年(2004)末、定年を機に奈良県明日香村に移住。神戸大学客員教授として国際情勢、時事英語などを教えながら、古代史を学ぶ。 同22年秋から、三重県熊野市波田須町に住んでいる。 現在、三重県立熊野古道センター理事、国際熊野学会委員。 【主な著作】 『もうひとつの明日香』(青蛾書房、2007年) 『大和の鎮魂歌』(同、2007年) 『ヤマト王権幻視行』(方丈堂出版、2010年) 『熊野鬼伝説』(三弥井書店、2012年) 【共著】 『昭和経済六〇年』(朝日新聞社、1987年) など 塚原紘(つかはら・ひろし) 昭和14年(1939)生まれ。日本大学芸術学部卒業。同37年、朝日新聞社入社。名古屋、大阪、西部本社の各写真部員、東京本社写真部次長を歴任。日本写真家協会会員。 【写真集】 『大和点描』(かもがわ出版、2004年) 【著書】 『入江泰吉作品と今・うつろいの大和』(共著)(同、1994年) 『大和の鎮魂歌』〈写真〉(青蛾書房、2007年) 『ヤマト王権幻視行』〈写真〉(方丈堂出版、2010年) など |